福岡店 コミック担当 青柳
「関節王」三倉佳境
柔道vs柔術、38歳孤高の挑戦。
剣道をやっていた自分にとって隣の柔道部ってもの凄く近い存在でしたが、それは僕の勘違いでしかなかったのです。
最終巻なのに広がりを見せる展開に「もしや…」と思いながら読み進めると明らかに不穏な雰囲気を感じる展開に。
そして迎えた最終戦、最後のページをめくって「…えっ!?」と声に出してしまうぐらい驚愕しつつ、僕は何も宿命を背負って生きた事の無い自分の境遇に寂しさを感じながら帰宅するのでした。
近況
2009年は周辺で新井英樹がブームに。
人生のバイブルでありビジネス書でもある「宮本から君へ」から始まり、色々読んでいたらナイスタイミングで始まった新連載「SCATTER -あなたがここにいてほしい-」。
流れで広まる花沢健吾。『「アイアムアヒーロー」で毎週月曜日が楽しみだなあ』と、のん気な事言っていたら次々と周囲で巻き起こる"リアル「ボーイズ・オン・ザ・ラン」現象"。
今年の出来事はどうやら一生のトラウマになってしまいな福岡店コミック担当(髭)です。
小倉店・コミック担当/有冨 (でも気が付いたらディスク担当になっていました。)
第1位:「フープメン」川口幸範
全17話でばっちり打ち切られたジャンプ連載のバスケット漫画です…。
今のご時世天下の週刊少年マンガで長生きしようと思ったら、わき目もふらず読者にサービスし、小さなお子様にも大きな婦人がたにも喜ぶ要素を入れなければいけないのは自明の理です。
その意味では同時期に同じジャンプではじまり、現在も連載を続けている「黒子のバスケ」はあっぱれとすら言えます。
いっぽう、凡人が高校で部活を始め、努力して活躍できるようになった−しかし全国優勝とかスポーツで大学に行くとかそういうわけではない−主人公が、自分の高校生活に満足して卒業していく、というのはおよそ子供から大人まで夢中になって読める話とは言い難かったと思います。
しかし、最終回までのラスト4話は本当に素晴らしい展開でした。
誰もが桜木花道や越前リョーマや安仁屋恵壱になれるわけではないのですから。川口先生の次回作に心から期待します。
第2位:「SKET DANCE」 篠原健太
今年もどうやら打ち切られずに一年乗り切れました。
このマンガを読む楽しみは、ハンパじゃなくすべった時のガッカリ感と、稀にツボにはまった時のニヤニヤ感を楽しむものだと気がつきました。
その意味でいうと9巻収録の「ハズカシ・ガール」は最高でした。まさか21世紀の週刊少年ジャンプで『恋人じゃないけど恋人のふりをするレギュラーキャラ話』を見られるとは思いませんでした、ありがとうございます。
第3位:「おたくの娘さん」 すたひろ
作品自体は好きでずっと読んでいたのですが、今年発売の7巻にやられました。
ネタバレになるので詳しく言及しませんが、まさか作中でしつこく出てきた『めぞん一刻』ネタが伏線だったとは…。
大変失礼な言い方ですが、すたひろ先生が想像以上にキチンと作品の構成を考えて漫画を描いていることがよくわかりました。
第4位:「ゆうやみ特攻隊」 押切蓮介
この不況のおり、マガジンZが休刊になった今、同じような立位置であろうコミックシリウスが休刊しないか気になります。ゆうやみはちゃんと続いてほしいから。
最新5巻の部長の暴れっぷりを見ると、この作品は『本格ホラー世界に少年マンガ的なムチャなキャラが降臨したらどうなるか』を実践しているように思います。
すると、実は押切先生版「うしおととら」なのかなあ。「ミスミソウ」や「プピポー」など、定型的な世界に異分子を放り込むのが好きなのかも>押切先生
第5位:「信長協奏曲」 石井あゆみ
「アオイホノオ」目当てに買い始めたゲッサンですが、この作品のおかげで毎月買う楽しみが増えました。
織田信長を扱った作品の中でもトップクラスのアフビートさ。計算なのか天然なのかわからない妙な間。
現在の流行りと真っ向から対立するような絵柄 (とその絵に全く合っていない軽いノリの会話) 。この先どんなオチが待っているのか想像もつかないですが、この戦国ブームになんとか乗っかって…むりだな。
第6位:「巨乳ファンタジー」 WAFFLE
ええ、コミックではありません。PCゲーム、いわゆる『エロゲー』です。
しかし、この一年で読んだどんな小説よりもワクワクしました。
鬼畜戦士ランス+無責任艦長タイラー+ヤン・ウェンリーみたいなノリの主人公がファンタジー世界で立身出世するストーリーは単純に楽しかったです。18禁シーンをカットして一般ノベル化して欲しい。
第7位:「うらめしや」 魔木子
時代小説ブームのなか、江戸時代を舞台にしたコミックスが今後流行る…といいなあ。
第8位:「ミラクル・ランジェリー」帯ひろ志
名前だけは知っていたセクシーコミックの名作がついに文庫になりました。感想…
スゴイなあ。 担当は連載当時すでに中学生でしたが、それでもこの内容を当時見ていたら度肝抜かれたと思います。さすが「オレってピヨリタン」の月刊少年チャンピオン。
第9位:「藤子・F・不二雄大全集」藤子・F・不二雄
とにかく、ただただこの復刊を喜ぶばかりです。もうFFランドの二の舞は (個人的に) しません。毎月買います。買ってます。みんなも買って。
第10位:「ヤンキーくんとメガネちゃん」 吉河美希
連載3年目にして、ついに足立花がメガネをとりました。もう『メガネちゃん』じゃねーじゃん、というツッコミはなし。かわいければいいんです。
おまけ:「コップクラフト」 賀東招二
竹書房ゼータ文庫の開店休業に伴って、代表作「ドラグネット・ミラージュ」も中断…だったのですが今年ガガガ文庫で復活…したのですが、ティラナがロリ化。
がっかりですよ賀東先生!
近況
年末に体調を崩しました。熱や鼻水もつらいのですが、関節痛とわき腹痛がひどい…。